INTRODUCTION
あなたの職場にも、
こんな人いませんか?
報告を聞いているのに、なぜか頭に入ってこない。会議で発言があるたびに「で、結局どういうこと?」と聞き返してしまう。そんな経験、きっと一度はあるはずです。
面白いのは、そういう「伝わらない話し方」をする人は、たいていの場合、自分では伝えているつもりだということ。悪意はゼロ、むしろ一生懸命説明しているのに、なぜか相手には届かない。
そしてこれは「頭が悪い」とか「話が苦手」という問題ではありません。話し方のクセの問題です。直し方さえわかれば、今日から変えられます。
「あの件ですけど、昨日田中さんと話して、そもそもの背景から説明すると…(3分後)…なので報告です」
→ オチは3分後。聞き手の集中力はとっくに切れている😅
「あれ、やっといたんで確認しといてもらえますか?」
→「あれ」って何? 誰が確認するの? いつまでに?😶
「えーと、A社の件とB社の件と、あと社内の件で、それとシステムの話もあって…」
→ 聞いてる方は頭がフル回転で処理しきれない🤯
どれも、職場で毎日のように起きている光景です。そして恐ろしいことに、こういう話し方をしている本人は気づいていない。むしろ「ちゃんと説明したのに」と思っていたりする。
伝わらない話し方には、3つの共通パターンがある。
それを知るだけで、あなたのコミュニケーションは変わる。
PATTERN 1 / 3
結論が最後になっている
💡 なぜ起きるか?
話している本人は「経緯を知ってもらわないと結論が伝わらない」と思っている。でも聞き手は「で、結局どうしたいの?」しか知りたくない。この認識のズレが、伝わらない話の根本原因。
たとえば、こんな報告を受けたとします。
「昨日A社に行きまして、担当の鈴木さんとお会いして、最初は雑談から入ったんですが、話が進むうちに競合他社の話になって、いろいろ比較資料を求められまして、そもそも先方の予算感がまだ固まってないということも発覚して……(1分経過)……なので来週の提案に追加資料が必要です」
聞いている側の正直な感想は——「え、最初からそれ言ってくれればよかったじゃない」です。情報は揃っているのに、順番が逆なせいで無駄に疲れる。これが「結論が最後」問題の本質です。
【理由】 A社から競合比較を求められました。
【具体例】 特にB社との価格・納期の比較表です。
【再確認】 金曜までに準備できますか?
改善のカギ:PREP法
「結論ファースト」で話すための最強フレームワーク。難しいものではなく、話す順番を変えるだけです。
最初の「P(結論)」を言った瞬間に、聞き手の頭の中に「今から○○の話が来る」という受け皿ができます。その状態で理由・具体例を聞くから、情報がすんなり入る。先に結論を言うのは、聞き手への親切心でもあるのです。
PATTERN 2 / 3
主語・目的語があいまい
💡 なぜ起きるか?
自分の頭の中には文脈がある。「あの件」「それ」と言っても自分には通じる。でも相手は「何の話か」を推測しながら聞いており、脳みそのリソースを余計に使わせてしまっている。伝わらないのではなく、聞く側が疲れているのです。
想像してみてください。部下からこんな報告が来たら?
部下
上司(心の中)
部下(補足)
上司(心の中)
本人に悪意はゼロ。でも聞いている側は謎解きゲームをさせられている状態です。これが毎日続くとどうなるか——信頼を少しずつ失っていきます。「あの人の報告、いちいち聞き返さないといけないから面倒」というレッテルが、静かに貼られていくのです。
✓ OK例:「A社の件の議事録を、私が本日18時までに社内共有フォルダへアップします。山田(営業部)さんへの確認依頼も済みです」
改善のカギ:5W1H を「意識」ではなく「習慣」に
「意識しよう」で終わると絶対に忘れます。フレーズとして体に覚えさせるのがコツ。特に重要なのは以下の3つ。
例:私が / 田中さんが / A社が
例:議事録を / 提案書を / 見積りを
例:本日18時 / 今週金曜 / 来週月曜朝
例:共有フォルダ / メール / Slack
例:A社から要請 / 上司に指示された
例:PDF形式で / 口頭で / Excel添付で
PATTERN 3 / 3
一度に情報を詰め込みすぎ
💡 なぜ起きるか?
「漏れなく伝えなきゃ」という責任感が裏目に出るパターン。情報を全部出すことが目的になってしまい、相手の理解を助けることがおろそかになる。丁寧なつもりが、かえって迷惑になっている典型例。
これは悪意どころか、むしろ真面目な人ほどやりがちです。「全部ちゃんと伝えないと」という誠実さが、逆効果になってしまう。
⚠ 聞き手:「…で、今何を求められてるの?」
① 予算未確定(承認まち)
② 競合B社が参入
③ 担当者が交代
来週の打ち合わせで方針を決定したいです。今週中に社内承認をお願いできますか?」
「3点あります」と宣言するだけで、聞き手の頭に棚が3つできます。その棚に情報が順番に入ってくるから、整理しながら聞けるのです。
これは報告だけでなく、メール、プレゼン、会議での発言、全てに応用できます。「○点あります」は、あらゆる場面で使える魔法のフレーズです。
まとめ
今日から使える改善チェックリスト
| パターン | やりがちなNG | 即改善ポイント |
|---|---|---|
| ❶ 結論が最後 | ✕ 経緯・背景から話し始め、結論は最後 | ✓ 最初の一文で結論。「○○です。理由は〜」 |
| ❷ 主語があいまい | ✕ 「あれ」「それ」「やっておきました」 | ✓ 固有名詞+誰が・何を・いつまでをセットで |
| ❸ 情報詰め込みすぎ | ✕ 思いついた順に全部話してしまう | ✓ 「○点あります」と宣言→箇条書きで伝える |
話し方が変わると、仕事の評価が変わる。
今日の会議から、ひとつだけ試してみよう。


